「幻味」

回復食1日目。

あと1時間、あと30分、あと10分・・・と、カウントダウンしてしまいました。
それほど、待ち遠しかった。

重湯と梅干し。
これを30分くらいかけていただきました。

10日間水しか飲んでこなかったので、10日ぶりの「味」です。
まずは、1口目。穀物の、ごはんの味がします。
かんでいくと、これが甘くなっていくことを実感。
かむ、といっても重湯なので、かむものは何もないのですが、ここでは「とにかく30回はかんでくださいね、重湯でも」と言われます。
梅干しはそれだけだと、今の私には塩っぱ過ぎるように感じられましたが、ほんの1かけ口に含んでから重湯を含むと、唾液が増して、これが絶妙な味になるのです。
なんというか、口の中がお花畑になったかのように、花の香りがふわっと広がる、というか・・・ しかもバラの香りに近い。
唾液って、秘密のスパイスだったんですね。
梅干し+重湯。これはそれだけで完成された一食です。

しかも重湯1杯でお腹いっぱい。
食べた後はしばらく動けませんでした。

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