2008/09/29

バジル・ペーストならぬ、雑草ペースト

ガストロノミック・アート・・・そういったジャンルのアートが今や確かに存在するのではないかと思われるほど、味覚を使ったアート・プロジェクトに最近よく遭遇します。イスタンブールのイベントでは、Wietske Maas がアムステルダム市街で見つけた草花でキャンディを作っていました。

秋晴れの先週末に遭遇したのは、Gina Kranendonk & Paul Vinken 夫妻のプロジェクト

舌と胃袋のための作品を披露したのは、奥様のギーナの方。色とりどりの花をホワイト・スピリットに漬けたリキュールが、ウェルカム・ドリンクです。味の方はまあ、多少のマセレーションのためホワイト・スピリットよりは円やかかなという程度で、特筆するような味ではないのですが、プレゼンテーションが素敵。まるでギリシャ神話から飛び出したかのような美女たちがサービスしてくれます。







そしてこちらが、雑草で作ったペースト。



どんな味がするかというと・・・ ちょっと薬っぽい、バルサミックな味のペーストです。草そのものとしてはそれほど美味しくはないのに、こうしてニンニクとパルメザンと一緒にペーストにすると悪くない。

その雑草の味は知っていました。以前、借りていた庭の草むしりをしていた時、味見したことがあるので。それが食べられる雑草であるとは当時は知りませんでしたけどね(笑)ではなぜ口にしたかって? もちろんお腹空いていたから・・・ではなく、なんとなく見た目で美味しそう!と 思ったからです。異国の地に住むと、こういうふうに「直感」に素直に行動するという部分が自ずと伴うのかも。

その雑草が、こちらです。オランダでは木陰部に最もよく目にする雑草です。



ナスタチュームの花も雑草ペーストと一緒にいただきます。
(よくベランダのナスタチュームでサラダを作ってくれた札幌の叔母を思い出します。)



こちらはタンポポ・ジャム(!)。



旦那様のパウルは建築的な「枠組み」の作品を作られているようです。彼とはいつからか顔見知りで、子供同士が偶然同じ学校に通ってるという縁のある人です。



湖に面したところに静かな小屋がありました。これも彼の作品です。



家路にて、道ばたでブラックベリーを発見。こういうの見つけるのは得意です。飢饉になってもなんとかなるかも。狩猟系はダメだけど。もうちょっとで熟れそうです。・・・秋ですね。

2008/09/26

お知らせ

  • 香料・アロマテラピー系の業界紙 AROMA RESEARCH No.35 2008/8月号(vol.9/No.3)フラグランス・ジャーナル社に寄稿した記事(展覧会 If there ever was )が掲載されています。
  • The World Technology Network (WTN) AWARD にノミネートされました。カテゴリー:arts ガーラ:2009年7月
  • 2008/09/23

    イスタンブールのスパイス・マーケット

    トルコってどんな匂いがするのかな? 
    トルコ人って、どんなもの食べるのかな?

    イスタンブールへは、かれこれ12年前に来たことがあります。学生時代、ヨーロッパとアジアの境目を見たくて、ギリシャとトルコをぶらぶらとひとりで旅しました。

    時にデ・ジャブに捕まりながら、街へいざ、探検へ・・・。





    こ、これは・・・天津甘栗ではないですか。焼トウモロコシを売ってる屋台もあります。日本とトルコが繋がっている。

    さて、イスタンブールといえば、バザールでござーる。土産物ばかりのグラン・バザールではなく、庶民の台所的なスパイス・バザールへ。



    魚河岸なので、フィッシュ・マーケットがあります。つまり築地の匂いがします。















    この辺りまでは予想範囲内というか、ロッテルダムのトルコ人街に住む私には見慣れた食材ばかりなのですが・・・



    なんじゃこりゃ?
    動物の胃の皮とか、そのへんの下手物だろうと思ったらなんと、乾燥した茄子なんだそうです。水で戻して肉とか野菜とか詰めるのだそうです。形がおもしろいので、デコ用にひとつ購入。



    手前から 
    腸の干物(ウィンナー作りなどに使われる)、茄子の干物、トマトの干物、茄子の干物、腸の干物


    オクラの花の干物。スープの具になったりする模様。


    お菓子。美味しそう・・・ 手前はダマセナ・ローズ(オーガニック)さすがな値段です。




    店などでよく見かけるオー・デ・コロン。お客さんへのサービスの一環らしいです。素敵。ちょっとレモンの匂いがきついけど。


    コールド・プレスで採ったエッセンシャル・オイルの数々。ヨーロッパ系のアロマテラピーの店ではなかなか見かけない珍種もたくさん。


    香水店を発見。エジプトではバザール内に香水ロードを形成するくらいたくさんあったのに、ここではひとつだけの模様。白檀、ムスクなどの単品香料もあれば、香水として調香したものも。しかしその銘柄が普通に「シャネル5」だったりするので、ちょっとおかしい。



    品揃えはエジプトの香水店とだいたい同じ。





    われらが探検隊。



    どうしても写真に収めなければ気が済まなかったお店。赤ちゃん用品店です。ピンクと水色に徹底してます。

    夕暮れ時、ぼちぼち家路に着きます。





    イスタンブールのど真ん中にある橋なのですが、釣り人でいっぱい。歩くのも気をつけないと、釣り具が飛んでくるのでけっこう危ないです。



    本日の稼ぎなり。

    Body Odor No. 5 - その製作過程 -

    香料の原材料と、その製作
    (抽出作業)

    クミン


    ガーリック


    マイタケ


    オニオン


    オイル・マセレーション (70度で抽出)


    オニオン濾過中


    濾過中


    以上、オランダにて製作。

    ベースとなる香料はこのようにほとんどをオランダで製作しましたが、「トルコ風」なテイストを加えたかったので、現地で材料を選びました。

    そのポイントとなるのは、香水でいえば「ベース・ノート」っぽい匂いを選ぶことです。たとえばトルコ料理ではミントがよく使われるのですが、体臭にはこのような「トップ・ノート」っぽい匂いは表れにくいため、避けることにしました。

    ケバブ


    ケバブをオイルに漬ける


    トルコパセリ


    パセリをオイルに漬ける


    スマック(赤い実、酸っぱい匂いがする)を濾過中

    Body Odor No. 5 - 体臭の調香 - in Istanbul

    Date& Time: 2008.09.20. 20:00 - 23:00
    Place: Garaj Istanbul, Turkey
    Event: Citysense

    Body Odor No.5 - Maki Ueda (NL/J)
    [Performance Installation – bar/lounge area, 3h]

    For Japanese Dutch artist scent and smells (the olfactory) are a “new” medium. She creates scents which capture childhood, identity, a mood or a historical event. Within this context a person’s body odor can be used to identify the person, and is as distinctive and traceable as a fingerprint. The character of the smell is determined by many conditions, such as for example diet: we smell of, what we eat. So the Europeans are supposed to smell like cheese, and the Japanese like soy sauce. During the event Maki Ueda will, with her unique combination of skills and the mini-laboratory setup, extract the smells of different foodstuffs. The audience will then witness the live process of composing a "perfume" with the latter ingredients, which will replicate body odors, personal smell tags, if you will.

    日本語で少々説明しますと・・・
    食べ物の匂いが体臭に大きな影響を与えることに注目し、食べ物から匂いをエキストラクトして、それらを基 に「ある人の体臭」様の匂いを調香するパフォーマンスをやりました。SMELL BAR スタイルともいえる、インスタレーション/パフォーマンスです。終了後、製作した香水を瓶詰めして配布しました。



    調香の最中。




    Are you fed up with your own body odor and do you just want to smell like someone else? Luckily enough you can, with this perfume just released from the fragrance house Maki Ueda.

    Its scent is gourmand, but amazingly animalic at the same time. Luxuriously composed mainly with Dutch fresh cow cheese extract, onion extract , cumin extract, and top quality Japanese fish extract. All the ingredients are organic, synthetic-free. Purely hand-manufactured with the extra care.

    Ideal all-day perfume for both men and women (18 +), applicable to all parts of the body. Also good for the sensitive skin (vegetable oil base). Not for the internal use.
















    香料: 

    * Made in Holland [すべて食物から抽出した自家製エキストラクト]
    • ザワークラウト・エキストラクト(ECO)
    • オニオン・エキストラクト(ECO)
    • クミン・エキストラクト(ECO)
    • ガーリック・エキストラクト(ECO)
    • チーズ・エキストラクト(オランダ/Belegen ECO)
    • ヒジキ・エキストラクト
    • カツオ・エキストラクト
    • etc
    * Made in Turkey [すべて食物から抽出した自家製エキストラクト]
    • チャイ・エキストラクト
    • トルコパセリ・エキストラクト
    • ケバブ・エキストラクト
    • スマック・エキストラクト
    • etc

    このイベントの中からもうひとつ、おもしろい作品をここに紹介します。
    Urbanopathic Confection
    by Wietske Maas

    ウィツケ・マースはアムステルダムで集めた水、草、花を材料に、トルコの伝統的なお菓子作りの手法でキャンディを作りました。私の仕事といろいろな点において接点のある、ガストロノミック・アーティストです。

    香り"X"の分解と再構築 / DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL "X"

    香り"X"の分解と再構築  DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL  "X" いくつかの香りをバランスよく組み合わせることを「調香」といいますが、この空間で何をやっているかというと、「...