アーティスト・サミット京都 day06 〜錦市場ツアー〜

2009.12.11.

京都造形芸術大学での滞在制作(ARTIST IN RESIDENCE)中、京都市の政策提言グループ「U35若者会議」と一緒にプロジェクトをやりました。

簡単にいうと
「35歳以下の若者と一緒に、京都の未来を真剣に考えよう!」
という趣旨で、

具体的には京都の諸問題をアーティストの目から検証し、解決策の提案をします。

うーむ、私もいちおうギリギリ「35歳以下」には入るけど、英語にしたら "under 35" ってなっちゃうから、対象外だなあ・・・

なんて細かいことはさておき。

私が選んだテーマは、「環境問題」。

といっても、京都市は環境汚染によって人が死んだりしないので、世界のひどい国に比べたら問題はそう緊迫してはいない。

しかし京都が1000年前、100年前から受け継いだ歴史的資源を、100年後、1000年後に渡していくにはどうしたらいいか、と私なりに考えました。

そこで提案したのが「AROMASCAPE」。
京都の街を、嗅覚を使って歩き回り、「匂いの地図」を作る企画です。
これがなぜ環境問題と結びつくかの説明は後に回すとして、とりあえず、

「錦市場を嗅覚を使って歩こう」ツアーを開催しましたのでその模様をどうぞ。

参加者は約10人。京都市や区役所の観光課の方たちが多く参加してくださったのが嬉しいですね。

まずは八つ橋の匂いが寺町通に漂ってます。奥で実際に作っているのです。


横道からふとお線香の匂いがしてきました。これも京都ならではです。


寺町通から入るとまず匂うのが、ぬか漬けの匂い。目が漬け物屋さんを発見するより先に鼻でわかります。この日は少し風通しが良かったのか、だいたい5m先くらいから漂って来ていました。




魚屋さんからも匂ってくるし、花屋さんからも匂って来ます。




こちらは焼き栗屋さん。なんとも、魅惑的な香りです。明らかに匂いが広告塔になってます。




その場で機械が鰹節を削ってます。その摩擦熱で出る鰹の匂いも、広告塔です。


お茶っ葉を焙煎するときに出る香りも、しかり。


匂いが胃袋に直接語りかけます。




豆乳ドーナツの香り(揚げ油、卵、きなこ の香り)においては、なんと10m先から漂ってきました。誰の鼻でも識別できるほど強度が強い。卑怯です 笑。


参加者の方たちから、京野菜や、京都ならではの食べ物についていろいろ教えてもらいました。




棒鱈。京都のお正月料理に使われるらしいですね。けっこう強烈な臭いを辺りに撒き散らしています。


錦市場といえばやはり、お漬け物の匂いかな。とても多いのです。


奈良漬けのアルコール発酵臭・・・いいですねえ。


王道、和菓子屋さんの匂い(餅米を蒸かす匂い)


こちらも王道、おせんべい屋さんの匂い(おせんべいを焼く匂い)


こちら、生牡蠣を炭火で焼いてくれます。


錦市場の夕方の匂い。売れ残った食材を炊いてしまうんですねー。


ツアー後、みんなで一杯。お疲れ様でした。このツアーで収集したデータをこれから処理します。お楽しみに。

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