2015/12/25

京都ラブストーリー(五感のための平安式デート・イベント) 展示中



黒髪とマドレーヌ展

Boris RAUX & Maki UEDA
キュレーター:岩﨑陽子
12月27日まで。京都芸術センターにて。

12/19 &20 のセッションの録音と写真の展示です。





12/19に6組、12/20に4組の男女が、「御簾ごしの平安式デート」を体験しました。

姫は決して声を出してはいけないので、侍女とのヒソヒソしたやりとり、そして殿方の声、襖の開け閉めなどの物音のみが響く緊張感のある空間。でもバックヤードで控えている姫たちから、クックッと笑いを必死に堪えている声が漏れていたして。

侍女は岩﨑陽子さんにお願いしました。なにより物腰が「はんなり」していらっしゃるので、この役にピッタリ。「実際に源氏物語に出て来る侍女のように、まず姫をしっかりお守りするとともに、よいご縁あらば積極的におすすめする、さまざまな思惑を抱える侍女を演じてください」とお願いしました。

まず殿方の書かれた歌(俳句)で、姫は対面する殿を選びます。

呼ばれた殿はまず、戸口を開けた時点でその空気に気圧されるようです。日本語が変調するのがまたおかしくて。

殿方はさまざまな方法で見えない姫のための話題やエンターテイメントを提供されました。尺八を吹かれた方もいらっしゃったし、プレゼントを用意された方。何も用意もなかったフランス人のボリス(共同展示者)は、首に巻いていたスカーフを「僕の匂いと温もりが伝われば・・・」と渡す場面も。

いささか直接的すぎるようにも思えるそんなプレゼントや、「せめてお声をお聞かせ願えないか」などの押しにも、姫様方は上手におかわしになりました。

それでいて思慮深さも示さねば、ただの「冷たい女」。「わたしを花に例えるとしたら、どのような花だと思われますか」などの素敵な質問もありましたし、柚子などの季節のプレゼントや、返歌に香りをしたためるなどの気遣いもありました。(みなさん意外に土壇場になると、一句or一歌詠めるものですね!)

殿方はせめて見えない姫の気配だけでも感じたいと思い、そこに全神経を集中するのですが、かといって嗅覚も聴覚もきちんと働いていたわけではないようです。とにかく慣れないその場を凌ぐのに必死とか。

これは昔の人はたいへんだあ!という声が姫方からも殿方からも聞こえました。

「ネットのサイバーデートのように、サインだけでやりとりするのに似ているね」といった西洋人の方々からのコメントも興味深い。いえ、ほんとうにそうでしょうか・・・ 「気配」はその場合、どこにあるのですか? といった深い議論は、またこんどにいたしましょう。

とにかくデート・セッション後のアフタートークも含め、楽しかったのです。侍女がセッションの最中におもわず「これおもしろいですね」とわたしに漏らしたのが印象的でした。

デート・セッションの文字おこし最中です。お楽しみに。



























2015/12/15

匂いの哲学

シャンタル・ジャケ著「匂いの哲学」の序文にて言及していただきました。


建築プレゼンのグラフィックデザイン

坂牛卓さんのテキスト「視覚のヒエラルキーに論理を見つけよ」の中で、ヨコミゾマコトさんとのコラボ「白い闇」の匂い設計図が掲載されています。建築と五感に関するテキストブック。建築以外の領域の方にももちろん興味深い内容です。



2015/12/04

AROMA RESEARCH No.64 に寄稿しました。


P.40-44 嗅覚アートの概観とその可能性

です。5ページに渡るなかなかの力作です!

また、62ページに「黒髪とマドレーヌ」岩﨑陽子女史の寄稿がありまして、そちらにも私への記述があります。12/19 京都でのイベントのお知らせです。

京都ラブストーリー / KYOTO LOVE STORY



現代の男と女のための平安式デート・イベント。
「御簾ごしの対面」で理想の相手を見つけに、ぜひ京都へ。


(源氏物語絵巻 竹河一)

むかしむかしそのむかし、平安の男と女は、互いの姿を決して見せ合うことなく、気配だけで恋に落ち、衣擦れの音に欲情しました。
現代のわたしたちにはちょっと異様とも思えるような男女の綾が、源氏物語には描かれています。御簾越しに衣からふんわりと漂う香り。そして几帳からチラリと見える女性の黒髪の艶やかさ。男女の駆け引きは、詩歌のセンスやつけ合わせの季節の花、笛の音など、五感と想像力をフル活用するコミュニケーションそのものでした。
それっていったい、どういうこと?という素朴な疑問から、この企画はスタートしました。たいがい外見から入る現代のわたしたちにも、そんな恋の落ち方ができるのでしょうか? このDNAに確かに存在するはずのその感覚を、いわば雅(みやび)な「ねるとん」で遊びながら探求しましょう。


展覧会名:黒髪とマドレーヌ
   アーティスト:  ボリス・ロー(フランス)上田麻希 (オランダ/日本)
 キュレーター:岩﨑陽子 (京都嵯峨芸術大学)

場所: 京都アートセンター 4階 茶室「明倫」www.kac.or.jp

日時:  (第1回目)12/19(土)
             18:00〜19:00 レクチャー by 岩﨑陽子(京都嵯峨芸術大学)
             19:00〜20:00 5組のご対面
             20:00〜 アフタートーク 兼 展覧会オープニング


  (第2回目)12/20(日)
             14:00〜15:00 5組のご対面 
    15:00〜15:30 アフタートーク

内容:
計10組20名の男女に、「御簾ごしのご対面」を体験していただきます。持ち時間は最高10分。なるべく平安のきまりごとを踏襲し、女性はいっさいしゃべりません。参加ご希望の方は以下の「てほどき」をお読みください。


てほどき

対面のルール:
・対面のお相手を選ぶのは女性です。会が始まる前に男性に書いてもらう一句をもとに選んでいただきます。
・女性は決してしゃべってはいけません(会話は侍女を通してください)。
・女性は対面時間が終わる前においとまする権限をもっています。
・男女とも「目の前の見えない相手」へのコミュニケーションを想定して、準備ねがいます。
・手を握ったり、御簾内に侵入する行為は、すでに結婚の意思ありと見なされますので、殿方は特にご注意下さい。
・スマホなどの現代の通信機器は使用可とします。
・文やモノのやりとりは、侍女が取り次ぎいたします。御簾の横のお盆に載せてください。
・待機時は、女性部屋、男性部屋に別れて待機していただきます。対面の順番が来たら、御簾前におこしいただきます。
・対面に参加されないパブリックの方々もそれぞれの部屋で、すでに体験された方の体験談をお聞きいただけます。
・すべての対面が終わった後、アフタートークという形で男女交流会を設けております。この時間帯は現代の男女のマナーでお楽しみください。
・対面へのご参加は、以下の形式のドキュメンテーションにご了承ください。
[音声録音、写真+映像の撮影、対面後のインタビュー録音]

男性の方(殿方)へ:
参加ご希望の方は「冬」をテーマに一句詠み、開始前までにご提出ください。これをもとに女性が面会の相手を選びますので、できる限り趣を凝らしたものをご用意ください。紙の選択や筆跡も、だいじなプレゼンテーション・ツールです。どうしてもご用意できない方のために、当方で紙と筆を用意しておきます(選択肢は限られていることをご了承ください)。
また参加希望者が多数の場合、俳句の内容によっては、女性側に選ばれない可能性もありますことを予めご了承ください。

[男性方のコミュニケーション・ツール]
お話し
文のやりとり。「源氏物語」にみるアイディア賞的なものは例えば・・・

  •  和歌を書いた扇に季節の草花を載せて・・・
  • 文を渡すときにこっそり蛍を御簾の中に放つ→女性の陰影だけでも拝めるかも?!
  • 和紙に香りをしたためる

・    歌、楽器の演奏
・    香り(フレグランスなど)
クリスマスに因んだプレゼントなど。名残惜しい別れ際には、身につけているものを記念として渡すことも・・・
お着物であれば、なお素敵です。

女性の方へ:
主導権は一見男性側にあるように見えますが、相手を選び、対面をクローズする権限を持つのは女性です。口頭での会話が許されない分、高度なプレゼンテーション・スキルが求められます。気配や文、香りなどで相手とのコミュニケーションを図ってください。

[女のコミュニケーション・ツール]
話しは従女を通してください。(むかしは「無視」という態度も立派なコミュニケーションだったとか… でもそれではちょっと現代の殿方には気の毒ですよね。)
文のやりとり。「源氏物語」にみるアイディア賞的なものは例えば・・

  • 和歌を記した扇に季節の草花を載せて・・・
  • 和紙に香りをしたためて・・・

御簾内でお香を焚くのも可です。殿方は姫の家をわざわざ訪ねにきてくれている設定ですので、お茶やお菓子を出す「おもてなし」もアリです。(ご自分でご用意ください)
なにか相手への小さなプレゼントもいいですね。名残惜しい別れの際には、身につけているものを記念として渡すのも可。
お着物であればなお素敵です。

「対面」への参加ご希望の方は、まず打診ください→ olfactoryart☆gmail.com (☆を@にかえてくださいね)



京都アートセンターのサイト:
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