グラース 7月16日(月) - 調香師養成学校 初日
7/16 (月)調香師養成学校 初日
早起きしてヨガを少しやって、
朝食はテラスで。
7:30なのに既に蝉(せみ)が甲高く鳴いています。
そう。ここには蝉がいるのです。
生命力の象徴なのだとか。
ぜひいつかSenを連れてきたい。
雲一つないカンカン照りの山道を登り、学校を探せど
なかなか見つかりません。
かれこれ1時間ほど、上り坂。
学校に着いた頃にはもう汗ダラダラ。
生徒は11人。うち日本人は5人(!)。
日本人率が高いのは、なぜかいつものことなのだそうです。
3人の日本人女性たちは、
それまでの仕事を辞めるほどの行動力をもってここに辿り着いた方々。
そして香水の道を目指したくてフランスに来たという日本人の19歳の青年。
他、アメリカで化粧品を作ってる人、
ただ香水が好きというイギリス人、
香水会社のケミカル・エンジニアをしているブラジル人など、
世界各国からのオールスター・チーム。
年齢的にいうと私はちょうど平均的な年齢で、
日本育ちだけど今ではすっかりヨーロッパ人だから、文化的にも中間的かも。
先生はロレンスという女性。
昔はジボーダンで調香師をしていたそうで、
今はパートタイムで先生をしていて、カンヌ在住。
まずはラベンダーから嗅ぎ始めていく。
「匂いを嗅いだら、あらいい匂い、で終わるのではなく、
それを表現し、記述し、記憶するように努めてください。」
warm, aromatic, rustic, powdery, camphorious, herbal, animalic....
こういったパフューマリーで使われる用語に戸惑いながらも、
「あ、powdery ってこういうのを言うのか」と、ひとつひとつ覚えていく。
先生の言葉には、なにか経験に裏打ちされた強さがありました。
同じ「woody」と言うのでも、
私がそう言うのより100倍くらい強い。
それなら自分のことばで表現してみよう、と努めた。
例えばラベンダーだと、
「こどものときに作ったポプリのサシェの匂い」という風に。
表現したら次は、におい成分のコンポーネント(構成)を覚えていく。
たとえばベルガモットなら、リナロールとリナリルアセテート、というふうに。
こちらは純粋な化学。
たとえばリナロールはジャスミンにも入っていたりするので、
それを鍵として、匂い同士を結びつけて覚えていったりもする。
昼休みはフランス式で、2時間。
ワインは当然のこと、前菜・主食・デザートのフルコース・・・。
Cabrisという地中海を見渡す村のレストランで。
この日は合計10種類の天然香料の匂いを嗅いだ。
嗅ぐにも嗅ぎ方というものがある、ということを学んだ1日だった。
雲一つないかんかん照りの山道を30分降りて家路に着き
(オランダではこの状況とてもありえない)、
スーパーで食材を買ってきて、てきとうに料理。
プロバンスのペーストとかワインとか、とにかくプロバンスのものをてきとうにフュージョン。
素材がそのままで美味しい。
トマトはトマトの味がする。きゅうりはきゅうりの味がする。
グラースの水道水もアルプスからきているので、そのままで美味しい。
野菜には自家製のオリーブ・オイルをかけて、塩を振り、立派なサラダのできあがり。
宵はB&Bオーナー夫婦とワインを交わし、楽しいひとときを過ごす。
自然の中の暮らしなので、日が暮れるとなんとなく「さあ、寝ようか。」
自然の中といえば当然、蟻とか蜘蛛とかそこら辺にうようよしている。
歯磨きしてうがいしてると、天井に女郎蜘蛛が。
まさにごちそうを「調理」しているところ。
妖艶な足を器用に動かし、
その反復運動で小蠅を糸でぐるぐる巻きにして、
引き寄せ、
ペロペロ、パクパク・・・。
もう蠅は動いていません。
蜘蛛はというと、意識が口に集中し、
ゆっくりと体全体がゆらぎ、そのご満悦な様子がうかがえます。
寝る間際になんかすごいものを見てしまった。
早起きしてヨガを少しやって、
朝食はテラスで。
7:30なのに既に蝉(せみ)が甲高く鳴いています。
そう。ここには蝉がいるのです。
生命力の象徴なのだとか。
ぜひいつかSenを連れてきたい。
雲一つないカンカン照りの山道を登り、学校を探せど
なかなか見つかりません。
かれこれ1時間ほど、上り坂。
学校に着いた頃にはもう汗ダラダラ。
生徒は11人。うち日本人は5人(!)。
日本人率が高いのは、なぜかいつものことなのだそうです。
3人の日本人女性たちは、
それまでの仕事を辞めるほどの行動力をもってここに辿り着いた方々。
そして香水の道を目指したくてフランスに来たという日本人の19歳の青年。
他、アメリカで化粧品を作ってる人、
ただ香水が好きというイギリス人、
香水会社のケミカル・エンジニアをしているブラジル人など、
世界各国からのオールスター・チーム。
年齢的にいうと私はちょうど平均的な年齢で、
日本育ちだけど今ではすっかりヨーロッパ人だから、文化的にも中間的かも。
先生はロレンスという女性。
昔はジボーダンで調香師をしていたそうで、
今はパートタイムで先生をしていて、カンヌ在住。
まずはラベンダーから嗅ぎ始めていく。
「匂いを嗅いだら、あらいい匂い、で終わるのではなく、
それを表現し、記述し、記憶するように努めてください。」
warm, aromatic, rustic, powdery, camphorious, herbal, animalic....
こういったパフューマリーで使われる用語に戸惑いながらも、
「あ、powdery ってこういうのを言うのか」と、ひとつひとつ覚えていく。
先生の言葉には、なにか経験に裏打ちされた強さがありました。
同じ「woody」と言うのでも、
私がそう言うのより100倍くらい強い。
それなら自分のことばで表現してみよう、と努めた。
例えばラベンダーだと、
「こどものときに作ったポプリのサシェの匂い」という風に。
表現したら次は、におい成分のコンポーネント(構成)を覚えていく。
たとえばベルガモットなら、リナロールとリナリルアセテート、というふうに。
こちらは純粋な化学。
たとえばリナロールはジャスミンにも入っていたりするので、
それを鍵として、匂い同士を結びつけて覚えていったりもする。
昼休みはフランス式で、2時間。
ワインは当然のこと、前菜・主食・デザートのフルコース・・・。
Cabrisという地中海を見渡す村のレストランで。
この日は合計10種類の天然香料の匂いを嗅いだ。
嗅ぐにも嗅ぎ方というものがある、ということを学んだ1日だった。
雲一つないかんかん照りの山道を30分降りて家路に着き
(オランダではこの状況とてもありえない)、
スーパーで食材を買ってきて、てきとうに料理。
プロバンスのペーストとかワインとか、とにかくプロバンスのものをてきとうにフュージョン。
素材がそのままで美味しい。
トマトはトマトの味がする。きゅうりはきゅうりの味がする。
グラースの水道水もアルプスからきているので、そのままで美味しい。
野菜には自家製のオリーブ・オイルをかけて、塩を振り、立派なサラダのできあがり。
宵はB&Bオーナー夫婦とワインを交わし、楽しいひとときを過ごす。
自然の中の暮らしなので、日が暮れるとなんとなく「さあ、寝ようか。」
自然の中といえば当然、蟻とか蜘蛛とかそこら辺にうようよしている。
歯磨きしてうがいしてると、天井に女郎蜘蛛が。
まさにごちそうを「調理」しているところ。
妖艶な足を器用に動かし、
その反復運動で小蠅を糸でぐるぐる巻きにして、
引き寄せ、
ペロペロ、パクパク・・・。
もう蠅は動いていません。
蜘蛛はというと、意識が口に集中し、
ゆっくりと体全体がゆらぎ、そのご満悦な様子がうかがえます。
寝る間際になんかすごいものを見てしまった。
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