ゲントへ日帰り、苔の匂いのディフュージョン

2007/09/13

ベルギーのゲントにあるVooruitでは既に、
パフォーマンスの舞台設置とリハーサルが行なわれています。
昨日は日帰りしてきました。(片道3時間半の旅・・・疲れた・・・)



舞台と客席があべこべになった空間を作るようです。
舞台のように見えるこの台には、お客さんが座ることになります。

空間には山からとってきた苔を敷きます。
それが自然に匂いを放てば理想的だけど、
私の経験からいってなんとなく懸念されます。
念のため、あくまでもバックアップとしてですが、
いちばん効率の良い方法で苔の匂いをディフューズさせるにはどうしたらいいか、
いろいろ実験しています。
お客さんが空間に入ったときのその鼻に何かしら働きかけることができれば、と。

まずはビーカーいっぱいに山苔をつめて、お湯を沸かしてディフュージョン。
ビーカーに鼻を近づけないと匂わないほど、拡散性が無い。

そこで試しにアイスランド・モスをひとかけら入れてみました。
しばらくすると、部屋の一部分にその匂いが充満しました。
プラスチックの匂いの中で作業してる人も、「あ、モスの匂い」と気づくほど。
こんどは大きめの電気コンロと鍋で実験してみようか。



空間デザインは、フローリストのさおりちゃん。
敷石を踏んでる人です。
これじつは、自分で焼いたパンなんですって・・・

パフォーマンスのチーム全員に、抽出した匂い(アイスランドモスと杉苔)を嗅いでもらいました。
どちらも「うーん。いいにおい。」とのなかなかの反応。
クリーム/ローションの試作(失敗作ですが)も手に塗ってもらいました。

ここまでお読みになった方は、「なぜローション?」「なぜ苔?」「なぜパン?」「それでパフォーマンス?」と疑問符だらけでしょうね・・・。

鼻の作業をしているので、最近また鼻がon になってしまった。
帰りの電車の中など、人の体臭とか香水とか気になってしまってしょうがない。
ホームレスの匂いがした人が同じ客車にいたようで、
発車すると匂うので私の前の席なのは確かだけど、
見渡してみたけどついにどの人かわからなかった。

電車を降りて階段を下りるときは、右斜め前の人の靴の匂い・・・
一日の終わりは、匂いやすいのだな。

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