オンラインワークショップ VOL.2 空蟬香
次回は香道をテーマにオンラインワークショップ。2月17日開催ですが、2月3日まで募集中です。
www.pepe.okinawa
実はこの空蟬香はなんと、緊張感ある源氏の夜這いシーンをモチーフにしている。
源氏の気配を匂いで察して、衣一枚残してするりと寝床を抜けた空蟬。
身分違いのダブル不倫の恋に、自ら終止符を打った。
若さもあり、その辺の女に手を出しまくっていた源氏は、プライドも傷つけられたけど、どういうわけか空蝉に永久の執着を持つことになる。
空蝉の夫の死後、自分の豪邸に呼び寄せ、生涯面倒を見るという執着ぶり。
やっぱり、この事実だけでも(事実ではなく物語だけど)おもしろい。
女と男の駆け引きは、今も昔も同じだから。
女に自由な生き方が許されなかった時代。
源氏物語は、「女の自由」というのが一つの貫かれたテーマだったように思う。
空蝉は、源氏に恋していたし、愛してもいたけど、自らその愛欲を断ち切り、源氏の求愛を拒むことで、源氏の思い通りにはさせないという「自由」を得ることを選んだ。
女に自由が許されない。実は、現代でもそうだ。
今でも、私の住む沖縄の田舎では、女は強いけど、自由であるわけではない。
学歴もなく、お金もない。
私みたいに女が仕事して、自立してひとりで悠々と暮らしていると、好奇な目で見られるような土地柄。
(おそらく、オトコに養ってもらっていると思われているんだろう)
首都圏の、完全に男女平等の国立中学校、私立高校、私立大学に通った私は、これが案外日本では特殊な環境だったのだということを沖縄に来てから思い知らされ、ちょっとカルチャーショックだった。(それが、40歳過ぎてからね!笑)
昔の男友達や恋人たちには感謝しかない。
みんな、ジェントルマンだったし、女だからと特別扱いすることも、見下して私から自由を奪うことはなかった。
沖縄の暮らしに不満はないけど、この「女としての生きづらさ」の点において、やっぱり東京はいいなと思う。
だってやっぱり、女ひとりでふらっとバーに飲みに行けるほどの、安全で、好奇の目のない、文化度の高い都市は、世界的に他にあまりない。
今はコロナもあり、沖縄率の高い生活を送っているけど、コロナが落ち着いたら、東京圏にも拠点を持とうかな、と物件情報を見るのが日課となっている。
空蝉の心情を追いながら、ワークショップの準備の日々です。
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