美大でのワークショップ day 1 & 2

ロッテルダム美術アカデミーでの4日間のワークショップ。ロッテルダムの街を「鼻」で探検し、見つけてきた匂いを地図にマッピングし、匂いを抽出して簡単な香水にしてみよう、というもの。

1日目

イントロダクション
スライドショー (私の作品集)
匂い、匂うこと、嗅ぐことについて簡単な講義
フィールド・ワーク

課題
1. ロッテルダムの街で匂いを嗅ぐ。
2. 匂いを発するマテリアルを採取する。(できる限り)
3. その匂いを記述する。何の匂いかを言わずに表現してみる。
4. それを Google Map に登録する。





2日目

街で見つけた匂いを皆の前で紹介。
それはじゃあ、どんな匂い?
匂いの印象について言葉で表現してみて。
いい匂い、イヤな匂い というレベルから一歩踏み込もう。
色で表現してもいいし、感触、形 などの形容詞を使ってもいい。
個人的な記憶や体験、感情で語ってもいい。


左から:街でよく見かける植木、ラベンダー、子供がよく遊ぶ粘土、なぜかいい匂いのするバービー


マース川の沿岸で採取した水苔(あるいは泥)


マーケットの悪臭の元凶である腐りかけた魚


犬のおしっこ


タバコの吸い殻(美大前の匂い)


古本屋の匂い


床屋の匂い

いい匂いも悪い臭いも、すべてが「におい」。
こんなにバラエティに富んだ素材が揃うことになるとは予想以上の手応え。

これらを材料に、いざ匂いを抽出して簡単な香水を作ってみよう。




















湯煎中。


蒸溜の原理について説明。


この蒸溜器には、日本から持って来たばかりの樟脳チップをかける。

解散後、フィールドワークの課題(1日目の課題と同じ)

---
これらの生活臭っぽい匂いをここまでもか!というくらい選んで来たセンスは、美大生ならではでしょうか。あるいは、単に若さからでしょうか。

腐ったサカナと犬のオシッコは、むろんすごい臭いがしたものの、結局抽出はしませんでした。原因は別に臭いそのものにはなく、単に抽出に向かなかったのと、学生が他の素材の抽出に興味があったからです。

でも床屋の髪の毛(誰のものだかわからないやつ)は抽出されました。そのままで嗅ぐのはなんとなくイヤ〜な感じだったのですが、抽出することで一段と嗅ぎやすくなったのでフシギ・・・。物質のままだと気持ち悪くても、匂いだけをそこから分離すればOK!みたいな、私達のその感性もよくわからない。(笑)

コメント