7人の肌の匂いの香水 - 完成
ここ2ヶ月ほど取り組んでいた、人肌の匂いの抽出プロジェクト「アウター・スキンとしての肌の匂い」のドキュメントです。
(以前の投稿の続編です。)
アムステルダム・ベースの著名なダンス・カンパニー EG| PC の依頼で制作したものです。パフォーマンスのリハーサル最中に、7人のダンサーがかいた汗を一滴残らず抽出し、それで香水を作る、というプロジェクトです。7種類の香水は、それぞれ異なる肌の匂いがします。香水とは言っても「つける」ためのものではなく、「嗅ぐ」ためのものです。
(服を最後の一滴まで絞って、その液に新しい服を漬け込み、繰り返して濃度を上げていきます)
(その後、蒸留してさらに濃度を上げます)
(フィルターします)
(それぞれの匂いを嗅ぎながら、全体の濃度バランスをとります。)
(トップノートが足りないと思ったら原液を足したり・・・鼻を使う大事な調香作業です。)
(試しにボトルに入れてみて、最終的にどう匂うかのチェックもします)
(ボトリング中)
(1種類につき200本作りました)
(全部で7種類)
(つまり最終的に1400本ボトリングしました)
この香水は、先日オープニングを迎えたオランダの大規模なアート・フェスティバルHolland Festival にて、EG | PC のダンス・パフォーマンスの記念品として7本セットで販売されています。
コメント
おつかれさまでした。私も今度制作現場をお邪魔じゃなければ見学させてください。もちろんsenくんと♪
遂に完成したのですね!!!
ちょっとジャン・バティスト・グルヌイユの気持ちがわかった感じでしたか?(失礼なことでしたらごめんなさい・・・)どんな香りなのでしょう。気になります。もし差し支えなければお聞きしてみたいです。
その、汗から取り出した香り(匂い)プラス何か他の香料も加えているのでしょうか?
本当にとっても魔女っぽいです★☆★
もちろん、制作現場へウェルカムです。
ただの台所だけどね・・・
次回何かある時は、呼ぶね!
> きゃらめるメルカさん
ありがとうございます。
グルヌイユ、そういえばやってましたね。
彼の気持ちはついにわからなかったなあ〜(笑)
香りについて:
男と女くらいなら、誰でも区別がつくかな、と思われます。女性はフシギなことに、汗とはいえども、何かの花のような匂いがするんですよね。
純粋な汗の匂いの抽出で、何も意図的には加えてないのですが、テキスタイルの素材の匂いも自然と混ざってます。
それは凄いですねぇ。本当に女の人っていいにおいがするのですね。
Makiさん、日本でも展覧会などされないのかなぁ、なんて淡い期待をもってしまいますが、やはり一時帰国中はバカンスがメインなのでしょうか。
なにかされるときはきっと、見に(香りに)伺いますね!
滞在中に一度、東京芸大でレクチャーをしたのですが、そういえばブログで宣伝するの忘れてましたね・・・。一般公開だったのに。すみません。
現在、aromatic research (ご存知ですよね? フラグランス・ジャーナル社の専門誌)に原稿を書いているところなので、いつかは掲載されると思います。
今のところ具体的な話しはないのですが、いつか日本で展示もきたらいいのですけどね! そしたらまた日本に行けるし。
Makiさんの講義、聴講したかったです。知らず、残念でした。
また次回なにかされるときは、よろしければブログで教えてください!
雑誌はAROMA RESEARCHですか?
楽しみにしています♪