ガラム・マサラの調合 - 子ども匂いワークショップの準備

3月頭にベルギーで、子供向けの小さなワークショップをやります。
友人でもあるメディア・アーティスト、クリスチーナ・アンダーセンとの共同制作です。
ベビーから4歳までの小さな子たちのためのフェスティバル。
ヨーロッパの人々はアート/ミュージック・フェスティバルが大好きで、どこでも盛んですが、幼児向けのフェスティバルなんて聞いたのは初めてです。
なにしろ言葉がまだ通じない年代です。
だからこそピュアな匂いの体験をしてもらえるかもしれないのですが。

ワークショップの内容は簡単なもので、
  • スパイスを乳鉢で轢いてもらい、潰す行為と立ち上がる匂いを楽しんでもらう
  • スパイスで香りづけた特製絵の具で、「匂いの絵」を描いてもらう
  • 匂いの記憶を、描いた絵とともにお持ち帰りしてもらう





スーパーから物色してきました。
パレット選び、悩むところです・・・。


布巾から子供用エプロンを作るつもりです。


まずはSenを実験台にして、ガラム・マサラを轢いてみることにします。
これまで友人や叔母からいただいた自作マサラでカレーを作ると、極上のものができることは自明でした。
今回は南インドの阿修羅無で毎年ヨガの修行をしている叔母からいただいた本格レシピです。

上段左から:クミン、コリアンダー・シード、カルダモン、クローブ
下段左から:胡椒、フェンネル、月桂樹の葉、シナモン


香りが出るまで煎る。
(熱を加えることで、組織から精油成分が出てきやすくするのです)


乳鉢で擦ります。


上手です。


実験からわかったこと:
  • かなり大きめの、重たい石のすりばちが子供には使いやすい。
  • スパイスが飛び散ったりするのは覚悟の上で挑んだ方がいい。
  • 下に毛布をひくといい





轢きたてのガラム・マサラで作ったほうれん草と山羊ブリー・チーズのカレーは、たいへんおいしゅうございました。





途中白い乳鉢が壊れるというアクシデントがあり、あともう少しというというところまで轢いた粉が台無しに。今晩のおかずはテイクアウトにしようかと挫折しそうになったところで、Sen の方から「もういっかいやり直そう」と食らいついてくれ、再度挑戦。ありがたく手作りほうれん草カレーに辿り着いたのでした。

Senにもこんな忍耐力がついたとは。自分で作っているからというオトナな意識があったのか、それとも轢く行為が単におもしろかったのか・・・。いずれにせよ、Senで実験できるので大助かり。

コメント

匿名 さんのコメント…
はじめまして、Makiさん。
GIPの生徒だった者で、夏期講習を受けられていたMakiさんのレポートを見つけたのをきっかけに、いつも楽しく、興味深く拝見しています!Senくんの姿もとても可愛くて、一生懸命実験助手をされている様子、おもわずこちらで微笑んでしまいます。

さて、今回Makiさんが用意されているスパイスのワークショップ、面白そうですねえ。香り付きの絵の具なんて、凄く楽しそうです!私もベルギーに住む子供だったらなあ、なんて思ってしまいます。
挽きたてのガラムマサラ・・・贅沢ですね。香りがこちらまで伝わってくるようです。

ワークショップのレポートも楽しみにしています!
Maki Ueda さんの投稿…
> きゃらめるメルカさん

そうなんですかー きゃらめるさんが受講していたのは9ヶ月コースですか、それとも夏期講習ですか?

スパイスで描いた絵は、目を閉じて地図のようになぞることができるので、鼻ってすごいなと思いました。

このレポートはじつは事情により一緒に準備ができない相棒のために、進行状況を伝えるために、かなり詳細に作っているのです。今後もお楽しみに・・・。