授業終了! 「嗅覚アートの教科書」出版計画

きょうは授業の最終日でした。いつも通り起きて、コーヒー片手に電車に乗って... ああようやくこの日が来たか、よく頑張ったなわたし。風邪もひかずにここまでこれて、何よりだな。この通勤の光景を見るのはまた2年後なのかな... とさまざまな思いにふけりながら、一歩一歩学校に向かいます。

15人いるので、プレゼンは3時間に及びました。それぞれの作品が、とてもおもしろく、新鮮で、ユニークで、よく考え抜かれていて、「Please surprise me!」と要求したその通り、みんなやってのけました。ほとんどの学生は、わたしに相談なく、コソコソと隅っこで試行錯誤し、わたしが覗き込むと「It's secret!」と追い出すのです。例年にはなかった自立度でした。作品の写真と映像については、http://smellart.blogspot.com に上げました。

昨日、同僚のカロから朗報が届きました。カロが毎月キュレーションしているメディアマティックの嗅覚イベントで、学生の作品を発表したいというのです。学生たちも大喜び。わたしはすぐ日本に戻ってしまうので、その企画内容や条件、役割分担についてバトンを渡し、全授業を終えました。

そのあとは食堂でビールで乾杯! あー、このビールすごく美味しかったです。(オランダの美大には食堂にビールもワインも売っているという...)


15人の学生が、真剣に、欠席もなく、放課後残ってまで製作してくれ、ほんとうに幸せです。いまもまだハッピーな恍惚感に浸ってます。みんなから「とてもいい授業だった」と面と向かって言われて、どうしたらよいものか、「ありがとう」としか言えず...。私の10年来の仲間、コキー(同じ学科で教えてる同僚)も、他の生徒を連れてプレゼンを見にきてくれ、彼女からも「ほんとうに良い授業だったんだと、授業の雰囲気から伝わってきたわ」とのお褒めの言葉。オランダの人はみんなわりと中立的で批評的なので、ここまでベタ褒めされると、ちょっと照れくさい私...

私が教えてるようなWSタイプの授業は、生徒と先生のシナジーで成り立つもの。なので、いくら授業内容が良くても、毎回うまくいくとは限らない。今年は特に、このシナジーが良い連鎖反応を起こしたと思います。私の経験ゆえなのか、歳からくる威厳なのか、日本の田舎暮らしというユニークさからか、その要因はわかりません。生徒の無駄口も少なく、ずっと私の一言一言に耳を傾けてくれました。(決してきれいな英語ではないのに... ありがとう)

この授業も4回目で、だいぶ実例もたまってきたし、そろそろ何か形にしたいものです。みんながよくやるように、博士課程がいいかなー?とか、悩みます。実際に博士課程にいる友人に相談したら「お金と時間がかかるばかりだよ。キミの場合は、Maki's Method として、本にしたらいいんじゃない? 先駆者なんだから、そのメソッドを普及させればいいんだよ。」と。

確かにテキストブックのページは毎年増えるばかりで、今年は20ページ近くになりました。これでも図やチャートのみで、文章無くて20ページなので、書き始めればほんとうに1冊の本になるかも。やってみたい。やってみよう。嗅覚アートのまとまった授業を始めたのは、世界的にも私が最初だし、いまだにそうかもしれない。Maki's Method  がこれで世界に広がるのかな〜❤︎なんて夢を見つつ... おやすみなさい。

(つまりタイトルにある「出版計画」は、ただ単に私が勝手に妄想してるだけです! 笑)

明日は親友のマヤとニックを訪ねに、隣国ベルギーのブリュッセルに小旅行です。

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