読書memo 呼吸と嗅覚について(1)

ヨガのプラナーヤマに関する本を読んでいるのですが、呼吸と嗅覚に関するおもしろいパースペクティブを提供してくれます。それは部分的に西洋的なサイエンスの常識を逸するものです。

著者のAndre van Lysebeth 氏(故)はブリュッセルのベルギー人。世界的に流行しているパワーヨガの原型アシュタンガ・ヨガの名士、故パタビ・ジョイス氏を、20世紀半ばに西洋に紹介した人です。つまり、ヨガの黎明期を作った人。

散文ですが、ここにメモしておきます。

”→” で始まる部分は、私の考えた事、経験から基づいた思考などです。


"Pranayama"
by Andre van Lysebeth


プラナ(生命エネルギー、ライフ・フォース)を吸収する場所(重要な場所順に)
・鼻腔に帰着する神経系
・肺胞
・舌
・肌

プラナ的な視点でいうと:

食べ物は太陽のエネルギーが凝縮されたもの。

フレーバー豊かな食べ物を食べることを重視。(古くなって味が抜けたものは×)
フレーバーはプラナではないが、フレーバーはプラナの存在を示唆する。
味がしなくなるまで噛むことを重視。

なぜ「胃腸」ではなく「舌」なのか?
例)
疲れている時、何かを口にすることで、その瞬間に回復が可能する。
胃腸に吸収されるには3時間ほどかかり、
消化には神経系の70%のエネルギーが費やされると考えていると、
舌で「生命力」が吸収されていると考えられる。

ホメオパシーも、舌の下にエッセンスを垂らし、ゆっくり吸収させる方式。

悪臭は毒を示唆するので、神経系にそのように働きかける。

→良いにおいの環境大事。

精油は、イオン化された、あるいはイオン化可能な形態で、生命電気のプラナを運ぶ
(Dr. J. Valnet)

芳香には、2つの役割がある。
ひとつは、花粉を媒介する蛾を引き寄せるため。
もうひとつは、遠隔的にバクテリアを殺すため。

鼻と神経(延髄?)は直接繋がっている
例)
意識を失った人に、気付薬を嗅がせる。
その本人はほとんど呼吸をしていないのに、気づく。
つまり、肺に取り込まれる前に、鼻腔で取り込まれ、神経が作動している。

→においは、意識されていない時もとりこまれ、体の神経組織に働きかけている。
やはり良いにおいの環境が大事。
下水のニオイや黴臭いところに住んでいたら、どうなるだろう?
同じ微生物のニオイでも、体臭、納豆、ぬか漬けのような「臭くても安心する」ニオイもある。

→酒蔵に行ったらとても元気になった。それはきっと酒母や酵母などの微生物のプラナを取り入れたから。酒蔵は、とても良いかおりに満たされていた。それは花のような芳香というよりは、光に近い感じ。

→ぬか漬けなどの発酵食品を食べると、元気が出る。

→薫香パフォーマンスの経験から、良く香ってくれる空間とそうでない空間があることは気づいていた。前者はたいてい、音響も良い。磁場に近いものかもしれないと推測していたが、プラナが関係しているのかもしれない。

→チューリップ・ミュージアムのための調香をしていた時、部屋がヒヤシンスやナルシスの香りに満たされ、じぶんもとても幸せに感じるとともに、元気になった。

→沈香や伽羅などのアガーウッドは、殺菌のために木が自分でプロデュースしたレシノイド。焚くと蓄膿が治まる。







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