福島原発の亀裂を埋めた「水ガラス」の結晶

福島原発から高濃度放射線汚染水が海に流出。

その20cmの亀裂を埋めたのは、「水ガラス(waterglas)」といわれるものでした。

調べてみると、私もよくお世話になっているサイト、「家庭でできる科学実験(オランダ語)」に、水ガラスで結晶を作る実験方法が載っていました。水ガラス、オランダではその辺の薬局でも買えるものっぽいです・・・。







この美しい結晶は化学の世界で、ケミカルガーデン(en:Chemical garden) と呼ばれているそうです。


用意するもの:

  • 水ガラス
  • 蒸留水
  • ガラス瓶
水ガラスと水を混ぜて、↓の物質と混ぜると、様々な色の結晶ができる。
(化学に強い方なら、オランダ語がわからなくてもだいたい想像つきますかね?)

ZoutFormulekleur 色
NikkelsulfaatNiSO4.7H2Ogroen 緑
KobaltsulfaatCoSO4.7H2Orood 赤
TinsulfaatSnSO4wit 白
KopersulfaatCuSO4.5H2Oblauw 青
IJzersulfaatFeSO4.7H2Ogroen 緑
MangaansulfaatMnSO4.4H2Oroze ピンク
LoodnitraatPb(NO3)2wit 白
IJzerchlorideFeCl3bruin 茶

(以下、wikipediaより)


水ガラス(みずがらす)は、ケイ酸ナトリウムの濃い水溶液である。ケイ酸ナトリウムを水に溶かして加熱することで得られる。水飴状で大きな粘性を持ち、接着剤、耐火塗料などとして利用される。粘土の粘性を低下させる力を持ち、粘度調整用の添加剤として陶芸で使用される。
水ガラスに塩酸などの強酸を加えると、弱酸の遊離がおこってゲル状ケイ酸が沈殿する。



「新聞紙、おがくず、紙オムツに使われる吸収剤・・・」
そんなもので、水圧のかなり高くなっているであろう場所を埋められるのだろうか。当初はニュースを見てかなり心もとなく思いました。藁をもつかむ思いの現場の心理が読み取れます。

まだシンプルな暮らしを守るアフリカの船乗りたちは、水漏れする船の底を埋めるのに綿(脱脂綿の)を使うそうです。圧縮してナイフで隙間に埋めるのだとか。確かに脱脂綿は、水を含むとものすごく膨張しますから、それで水圧に堪えられるようになるのでしょうね。もしこんなアフリカの船乗りが現場にいてくれたら、汚染水の流出を少なくすることができたかもしれません。

原発における水ガラスによる結晶も、似たような原理で「膨張」により水を塞いだのでしょうか。こんなときに不謹慎ですが、どんな結晶か見てみたい気がします。

・・・なーんてマニアックなニュースの見方をしてしまった私でした。


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