2017年嗅覚アートのサミットinベルリン ご報告

2017年嗅覚アートのサミットが終わり、ベルリンから石垣に向かう機内からです。

世界初のこの類のサミットにて、プレゼンしてきました。


↑サミットなので、公開ではなく非公開の形式。カジュアルなスタイルのラウンドテーブル。


↑キュレーターのアシュラフ・オスマン

私のプレゼンはトリに近い時間帯で注目されていたし、
「特に有名なアーティスト」と紹介されてしまったり
緊張し、言葉も拙く、技術的にも甘かったけど、
結果からいうと

「最も印象に残った!」
「5時間くらい聞いていたかった!」
「あなたのプレゼンで、それまでの議論が吹っ飛んでしまったね!」

と賞賛の嵐でした。
ジャーナリストからも追加取材の依頼が。
要点を3つに絞ってプレゼンをしたのが功を奏したようです。
最も強調した点は
「みなさん西洋では香水を基準に嗅覚アートを話しますが、私たち日本では香水はそれほど標準の文化ではないんです。その代わり千年以上昔からお香文化があり、香りは時と空間を共有するために使います。個人の縄張り空間を作る香水とはまったく逆の発想です。」
大きな拍手が終わった後のシーンとした余韻、そしてそこで誰かがつぶやいた「おもしろかった」のひとこと。
忘れられません。

そして、翌日のアワードセレモニーにて
「このアワードへの貢献者」として
特別に名前を呼ばれ、拍手を受けました。
(びっくりしすぎて、すぐには起立できなかった 笑)



昨年はアワードのファイナリストにノミネートされながら
最高賞の受賞とまではいかなかったのですが、
受賞した作家が「最もインスピレーションを受けた作家」として
壇上で私の名前を挙げて敬意を表してくれ
それを石垣の浜辺でオンラインで観てた私は、泣きました。
今年も、いっぱい感動で泣きました。
楽ではないけど、12年続けて、良かったなあ、と。


すべて終わった翌日は、嗅覚アートの権威であり親友でもあるカロと
共通の教え子であり、このイベントの企画主催者であるクララと
ベルリンでラーメン食べながら誕生日を祝いました。
私はほんとうに素晴らしい美大で教えさせてもらってるなと、しみじみ。


長旅でしたが、これまでオンライン上でしか会ったことない人たちに会うことができ、
行って良かったです。
そのコミュニティの形態もオンラインでしか掴めなかったので
これが初めての「オフ会」みたいなものでした。
そしてそのコミュニティでも特に有名で尊敬されている存在であることを
初めて認識...。

心機一転。
周囲の期待と敬意に応えるものを、
もっと全力でアウトプットしていこうと
決意を固くしました。
日本の辺境の、小さな石垣島にいたって、世界に発信できるはず!


今回のサミットは、招待されたエキスパートのためだけの非公開の場でしたので
そのレポートはおいおい、
もうすぐ開始するオンラインサロン、あるいは
フレグランス・ジャーナルへの寄稿という形でまとめたいと思っています。

以下、かいつまんでプレビュー。

↑アワード・セレモニーの主体は、香水。嗅覚アートではないのです。なので私にはちょっと違和感のある「ドレスコード:カクテル」でした。受賞者の香水サンプルを嗅ぐテーブル。


↑映画「香水」のモデルとなったとされるルカ・トゥリンが、ファイナリストをアナウンス。「このように世間に忘れられている芸術形態にスポットを当ててくれる主催者に感謝します」との素敵なコメントを残しました。

↑今年の受賞者。赤いジャケットの男性は、マスター・パフューマー クリストフ・ラウダミル。特別賞を受賞。

↑夜は仲間と、「嗅覚と聴覚のためのパフォーマンス・サロン」へ。目隠しまでされ、ちょっとドキドキの、異空間体験でした。

↑ちょうどライラックの開花期で、ここそこに匂いが漂っていました。

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