「すけべ人間」〜五感の公演終わる〜

谷崎潤一郎の描く「ジャパニーズ・エロチシズム」の世界をスタート地点として、できあがったものは限りなく「五感のためのパフォーマンス」。そのバランスがとても良かったと、あるベテラン・パフォーマーからお墨付きをいただきました。

アムステルダムのSTEIMに3月20日、50人用の会場に80人ほどが詰めかけ、熱気ムンムンでした。(匂いを均等にバラまくには人が多すぎました・・・)


1作品目:月 MOON

真っ暗闇の中、匂いと音と微かな風圧でダンサーの気配を感じるという趣旨のパフォーマンスですので、写真がありません。制作した匂いは、「暗闇に咲く白い花の薫り」。夜に咲く白い花は、必死に匂いを発し、その花粉を媒介してくれる蛾を誘き寄せます。そんなイメージの匂いです。特殊な扇などの小道具に香りづけしています。


2作品目:四十八手 (Shiju hatte)




「四十八手」は、48の性技を記した、日本版のカーマ・スートラです。甘く切ない「桜の花の薫り」を作りました。紙吹雪やダンサーの着物などの小道具に匂いをしたためました。


3作品目:刺青 (The Tattooer)

(匂いを焚くのに忙しかったため、写真がありません。)

死とエロスは背中合わせ。「刺青」に描かれたそんな「ジャパニーズ・エロティシズム」を薫りに託そうと、まずは「沈香」を焚き、その後「焼香」を焚きました。

「沈香」は、いわゆるむかし遊郭で焚かれていたお香です。エロスの薫り。
「焼香」はみなさまご存知の通り、死に向けられた薫り。



下の写真は、わたしの公演終了後の散乱した舞台裏です・・・。


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